Loading…
12月6・7日 愛知県連2014年度氷雪技術講習会実技を開催しました
大寒波で、山域変更。 ダイナランドでラッセル三昧
県連の第46期氷雪技術講習会は2014年10月20日から5週間にわたって理論講座がおこなわれ、その締めくくりとして12月上旬に実技が実施されました。
今年は御嶽の噴火、西穂高のロープウエイ点検などの制約や、11月下旬になっても中央アルプスにも積雪がない! という条件の中で、気象情報をにらみながら、準備をすすめてきました。ところが、おりからの強烈な寒波の来襲! 急きょ、両白山地の大日ケ岳の麓、ダイナランドに山域を変更して実施することに。受講生12名、コーチング・スタッフ8名の計12名が前夜、県連盟の事務所に集合、装備の点検チェック後、仮眠。
翌6日早朝、車でダイナランドへ。ちょうどこの日にダイナランドのスキー場がオープン。装備一式を担いでリフトに乗り、終点から尾根筋を登りはじめました。ここ三日ほどの間に降った雪が120cmあまり、目の前のピーク目指して、20人が交互にラッセルをすること2時間、雪のない季節ならせいぜい10分もあれば登れてしまう距離を進むのに大汗をかきました。風はありませんでしたが、雪は降り続いています。整地をし、設営。この日はここでストップ。一晩中、降雪が続き、近くでは雪が落ちる雷のような音が時折。テント内で雪を溶かしての水造りやテントサイトの雪落とし、テント内の整理整頓…生活技術の体験です。
2日目の7日は早朝から、テント場の上部の尾根をラッセルし、斜面を圧雪して訓練スペースづくり。ひと晩に振った雪は役60cm。昨日ラッセルをしたトレールも新雪におおわれていましたので、このスペースづくりの作業もひと仕事。やっと確保したスペースを使って、滑落の事故停止訓練や、スタンディング・アイスアックス・ビレイなどの反復練習をおこない、撤収。キックステップの練習をおこなって、下山。
なければないで困るし、ありすぎてもまた困る、いわば“帯に短し襷に長し”の積雪環境でしたが、結果的には良くも悪くも、その条件に応じた講習をやってきました。
通常の山行であれば、スキー登山やスノーハイクが目的ならともかく、これほどの雪で行動することはまずありません。ですから、胸まで届くような新雪をラッセルするような機会もほとんどないし、新しく冬山を始めようとする受講生たちにも、こんな雪をラッセルして進み、設営、幕営して帰ってくるという機会もめったにないことを考えると、ある意味ではいい機会、ある意味では、たとえばアイゼンワークやピッケルワーク、風雪の岩稜での行動などがほとんどできなかったという意味では、ちょっと物足りない、そんな実技になったようです。でも、地面から胸までの全部の雪がこの二三日に一気に降った新雪だということを考えると、稀有な経験をしたとも言えそうです。例年とは違った実技になりました。

写真. 滑落停止訓練の様子
県連の第46期氷雪技術講習会は2014年10月20日から5週間にわたって理論講座がおこなわれ、その締めくくりとして12月上旬に実技が実施されました。
今年は御嶽の噴火、西穂高のロープウエイ点検などの制約や、11月下旬になっても中央アルプスにも積雪がない! という条件の中で、気象情報をにらみながら、準備をすすめてきました。ところが、おりからの強烈な寒波の来襲! 急きょ、両白山地の大日ケ岳の麓、ダイナランドに山域を変更して実施することに。受講生12名、コーチング・スタッフ8名の計12名が前夜、県連盟の事務所に集合、装備の点検チェック後、仮眠。
翌6日早朝、車でダイナランドへ。ちょうどこの日にダイナランドのスキー場がオープン。装備一式を担いでリフトに乗り、終点から尾根筋を登りはじめました。ここ三日ほどの間に降った雪が120cmあまり、目の前のピーク目指して、20人が交互にラッセルをすること2時間、雪のない季節ならせいぜい10分もあれば登れてしまう距離を進むのに大汗をかきました。風はありませんでしたが、雪は降り続いています。整地をし、設営。この日はここでストップ。一晩中、降雪が続き、近くでは雪が落ちる雷のような音が時折。テント内で雪を溶かしての水造りやテントサイトの雪落とし、テント内の整理整頓…生活技術の体験です。
2日目の7日は早朝から、テント場の上部の尾根をラッセルし、斜面を圧雪して訓練スペースづくり。ひと晩に振った雪は役60cm。昨日ラッセルをしたトレールも新雪におおわれていましたので、このスペースづくりの作業もひと仕事。やっと確保したスペースを使って、滑落の事故停止訓練や、スタンディング・アイスアックス・ビレイなどの反復練習をおこない、撤収。キックステップの練習をおこなって、下山。
なければないで困るし、ありすぎてもまた困る、いわば“帯に短し襷に長し”の積雪環境でしたが、結果的には良くも悪くも、その条件に応じた講習をやってきました。
通常の山行であれば、スキー登山やスノーハイクが目的ならともかく、これほどの雪で行動することはまずありません。ですから、胸まで届くような新雪をラッセルするような機会もほとんどないし、新しく冬山を始めようとする受講生たちにも、こんな雪をラッセルして進み、設営、幕営して帰ってくるという機会もめったにないことを考えると、ある意味ではいい機会、ある意味では、たとえばアイゼンワークやピッケルワーク、風雪の岩稜での行動などがほとんどできなかったという意味では、ちょっと物足りない、そんな実技になったようです。でも、地面から胸までの全部の雪がこの二三日に一気に降った新雪だということを考えると、稀有な経験をしたとも言えそうです。例年とは違った実技になりました。
(洞井孝雄)

trackbackURL:http://aichirousan.blog96.fc2.com/tb.php/180-b93123a7